一合徳利

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2012年 11月 18日

みちのく道中酒まみれ 石巻の今

この投稿は続きモノです。
まずは、こちらからお読みください。

  → みちのく道中酒まみれ M嬢がどうしても買いたかったモノ
  → みちのく道中酒まみれ 寳来寿司@石巻 前編
  → みちのく道中酒まみれ 寳来寿司@石巻 後編
  → みちのく道中酒まみれ 日高見/平孝酒造 前編
  → みちのく道中酒まみれ 日高見/平孝酒造 後編

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すっかり長居をしてしまった我々。
平孝酒造を後にした我々は、平井社長の薦めもあって、タクシーで
近くの高台へ向かいます。



みちのく道中酒まみれ 石巻の今_a0017879_1715111.jpg

ここからは、近くの街並みが・・・震災の爪痕が見渡せます。

東日本大震災から1年半。

1年半という月日は残酷です。

津波で流された車やがれきで街が塞がれているということは
さすがにありませんが、家が流されてしまった後の空き地に
残るのは、今や一面の草むらなのです。

これまでも、ずっと草むらだったのではないか?

と思えるほど違和感なく周囲の景色の中に草むらが溶け込んで
しまっているのです。


津波は、街の商店街をも飲み込んでしまいました。

その多くはそのまま閉店を余儀なくされ、一部の店だけが再起を
果たし・・・というより細々と商売を続けておられます。

その姿は、津波があったということを知らなければ、過疎が
進んだひとつの地方都市の姿にしか見えません。


風化


そんな言葉が頭をよぎります。

かつてそこには確かに家が立っており、そこには確かに活気
あふれる商店街があったのです。

なのにそれを奪われてしまった。




石巻では、そこかしこで「ありがとう」という感謝の言葉を
いただきました。


石巻にきてくれるというだけでうれしいんだ

知ってくれてる、覚えてくれている、足を運んでくれている・・・
それだけでうれしいんだ



あれだけの被害を受けながら、たったそれだけのことで
本当にありがとうと言ってくれている彼ら。

それは、如何に彼らがつらい状況にあるのかということの
裏返しではないだろうか・・・そう思ってしまいました。

もっと何かできることがないのだろうか・・・
そう考えずにはいられない旅になりました。

by 1go-tokkuri | 2012-11-18 17:00 | 東北行(2012.10)


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