一合徳利

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2007年 09月 24日

虎屋 壷中庵 で 渡り蟹のしんじょう・天然鰻と凱陣

この投稿は続きモノです。
まずは、こちらからお読みください
     → 讃岐路・みたび (目次)
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さて、2日目の昼食は・・・香川から車で徳島へ移動。



え?昼飯食べるだけに徳島へ行くのか?
そうです。それが何か???



え?観光?
しませんよ。それが何か???





ということで、たどり着いたのが、徳島県佐那河内村にある懐石料理の店、虎屋壷中庵。
徳島市内から、車で40分程走ったところにあります。

ちょうど車を停めている間に、すごい雨が降ってきて、傘を持たない我々は、店の外観を撮影
する間もなく、店内へ。

虎屋 壷中庵 で 渡り蟹のしんじょう・天然鰻と凱陣_a0017879_21182019.jpg
通されたお部屋から見える庭の緑と、心地よくたかれたお香の香りが、気持ちを静めてくれます。
料理が出るまでの、この間が大事なリセットの時間です。



食前酒に梅酒をいただいていると、いよいよ、料理のスタートです。
今日は特別に、夜と同じコースを組んでいただきました。ワタシの興奮が前面に出ないよう、
やや抑えめの文体(!?)でお送りします。

虎屋 壷中庵 で 渡り蟹のしんじょう・天然鰻と凱陣_a0017879_21253676.jpg
胡麻豆腐。
触れると、ぷるるんと震え、舌触りも滑らか。繊細なだけの料理かと思いきや、噛んでいると、胡
麻の香りと共に、コクが驚くほど豊かに広がり、ボリュームもたっぷり。

カマスの押し寿司。
カマスを一夜干し&〆た後、軽く炙ったものを寿司にしています。
時期的には、まだ夏と秋の挟間にありますが、今年は旬が早まっており、秋の魚カマスも、この
時期に登場。淡泊な魚というイメージがあったのですが、脂も乗っており、酢の〆加減もあって
おいしくいただけました。







虎屋 壷中庵 で 渡り蟹のしんじょう・天然鰻と凱陣_a0017879_21255857.jpg
この日のお酒は、持ち込みで凱陣の「燕石 純米大吟醸 生 14BY」。
丸尾さん曰く、虎屋さんの料理に凱陣を合わせるなら、上品な味わいの燕石だそう。上品とは
言っても、凱陣・生・14BYですから、高精白ですが味のりは豊か。「最初と最後の料理以外は
ほぼ合います」との言葉にも、皆納得。





虎屋 壷中庵 で 渡り蟹のしんじょう・天然鰻と凱陣_a0017879_21264478.jpg
渡り蟹のしんじょう。
出汁がスゴイ。「何の出汁かわからない」というのが、料理人をニヤリとさせる言葉らしいのです
が、まさか、これがカツオと昆布だけでとったモノとは・・・一口啜って、カツオは絶対ないと思っ
ていました(笑)。

しんじょうの上には、薄く切った栗が。
すり身と蟹の身の食感が程良く、叩いたオクラも出汁とよく合います。







虎屋 壷中庵 で 渡り蟹のしんじょう・天然鰻と凱陣_a0017879_212811.jpg
お造り 鯛・鱧
むっちりとした鯛は、噛むと歯に纏わりつくような感覚があります。素材の確かさと処理はもちろ
んのこと、やや厚めに切られた身を見て、食べて、「どう切るべきか」にも理由があるんだなぁ
と、1人感心。








虎屋 壷中庵 で 渡り蟹のしんじょう・天然鰻と凱陣_a0017879_213884.jpg

同じ徳島県勝浦の清流で獲れた天然鰻。

お前、どんだけ鰻食ってんだよ!!
と怒られそうですが、鰻です(笑)。

この料理にも脱帽。
脂がありつつ、身のしっかりしたこの鰻に、甘みを抑えたタレがよく合い、焼き加減も素晴らし
い。後でご主人に伺うと、タレにはあえて甘みはつけていないんだとか。鰻そのものの味を思う
存分味わいました。



(もちろん続く)

by 1go-tokkuri | 2007-09-24 20:54 | 讃岐路(2006.5/2007.9)


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